【新仕様】MCP Server Cards登場 — .well-known/mcp/server-card.json で自動発見
MCP 2026ロードマップで最重要視される「Server Cards」(SEP-1649 / SEP-1960)。.well-known/mcp/server-card.json で接続前にツール・認証要件・トランスポートを公開する規格。エンタープライズ自動発見・静的セキュリティ検証の標準仕様として実装が進行中。
Server Cardsとは — 「接続前」のメタデータ公開規格
従来のMCPはサーバ接続後に initialize → tools/list → ... で能力を発見する必要がありました。Server Cardsは https://server.example.com/.well-known/mcp/server-card.json を読むだけで、ツール一覧・認証要件・トランスポート設定・必要スコープを取得できる規格です。
これは robots.txt や openid-configuration と同じ「Well-Known URI」設計思想に乗っており、Web開発者にとっては馴染み深いパターンです。
SEP-1649とSEP-1960の違い
| SEP | 対象 | 用途 |
|---|---|---|
| SEP-1649 | /.well-known/mcp/server-card.json | 個別サーバのカード仕様 |
| SEP-1960 | /.well-known/mcp | マニフェスト形式・複数サーバ参照・組織レベル |
両者は補完関係にあります。SEP-1649はサーバ単体の能力公開、SEP-1960は組織横断のサーバカタログとして機能します。
実装サンプル — Mothership運用MCPでの導入例
既存の公開MCPサーバー(hojokin-navi-mcp / smartmart-mcp / @agentclick-ai/mcp 等)でも、.well-known/mcp/server-card.json を配置するだけで、Claudeデスクトップやレジストリが事前にカタログ化できるようになります。
最小フィールドは:
name— サーバ名version— バージョン文字列transport— sse / http / stdiotools[].name— 提供ツール名のリストauth— 認証要件(oauth2 / apikey / none)
エンタープライズ利用での実益 — 3つの自動化
Server Cardsがもたらす実益は次の3点に集約されます:
- 自動構成: クライアントが手動URL登録なしでサーバ追加可能
- 静的セキュリティ検証: 接続前にツール一覧をスキャンし、組織ポリシー違反を遮断
- UI事前ハイドレーション: 接続待ちなしでツールパレット表示可能、レイテンシ削減
大企業で「MCPサーバの導入には情シスのセキュリティ審査が必要」という運用が一般化していますが、Server Cardsがあれば自動チェックで承認できる範囲が広がります。
対応スケジュールと開発者の準備事項
2026年5月時点で両SEPはコア仕様マージ前ですが、主要クライアントで実装進行中。MCPサーバ提供側は以下を先回りで整備しておくべきです:
- .well-known配信の確認: nginxの
location ^~ /.well-known/設定で 200 が返るか - JSON Schema妥当性検証: 仕様ドラフト準拠
- 認証要件の明示: oauth2の場合トークンエンドポイントURLも書く
- バージョニング戦略: マイナーバージョン更新でserver-card.jsonも更新
公式仕様化されると、対応していないMCPサーバはエンタープライズ採用で不利になる可能性があります。早期対応が推奨されます。
よくある質問(FAQ)
既存のMCPサーバはServer Cards対応必須?
現時点では任意。ただし主要レジストリがServer Cards必須化する流れのため早期対応推奨です。
.well-known/mcp/server-card.json と /.well-known/mcp の使い分けは?
単体サーバの能力公開=SEP-1649、マニフェスト/組織横断の集約=SEP-1960です。
PHPサーバでも対応できる?
可能。静的JSONを /var/www/{domain}/.well-known/mcp/server-card.json に置くだけで対応できます。nginx設定の確認は必要です。
認証要件はどう書く?
auth: { type: \"oauth2\" | \"apikey\" | \"none\", scopes: [...] } 形式。OAuth2の場合はトークンエンドポイントURLも明示します。
Claude Desktop / Claude Codeでの利用タイミングは?
2026年内に主要クライアントで自動発見UIが入る見込み。先行対応サーバが優先カタログ表示される可能性があります。